数あるリフォームの中でも、キッチン程お客様(特に奥様)の熱い思いがあふれだす工事は無いと思います。
世の中には、奥様の心を掴むべく、多くのメーカーが魅惑的なキッチンを提供しています。
でも、自分の自宅につけられるキッチンはたった1つだけ・・・
ですので、この機会に失敗しないようキッチンリフォームに関する知識を学んで頂けたらと思います。
ステップ1 キッチンのリフォームで良い事がたくさんあります。
使い辛かったキッチンが驚くほど便利に!!
キッチン周りの収納力アップで身の回りに必要なものをたくさん収納でき、あちこち取に行く手間が省け作業効率が大幅にアップします。
また、オプションで昇降ラックを付けることで高い吊戸棚の中に収納した物も手軽に取れるようになり大変便利になります。
あと、何を言っても最新のシステムキッチンにすることで毎日台所に立つのが楽しくなります。
日々のお掃除や洗い物が楽に!!
シンクとワークトップとのジョイントがなくなり汚れにくく掃除がしやすくなりました。
また、ワークトップ自身も新素材や特殊なコーティング等で汚れにくい仕様の物が多く出てきました。
後、排水技術の進歩で排水口周りも汚れにくい構造となっています。
最新のコンロは五徳の周りに隙間が無くフラットですっきりしているので、お掃除が大変楽です。
また、温度センサー等の進歩で安全面性も大変向上進歩しています。
最近のレンジフードは不必要な溝や凹凸などを少なくし、汚れが溜まりにくいシンプル形状にしたり、特殊加工したファンやフィルター、整流板を用いたり、フィルターそのものがないタイプや、フッ素や親水コーティングなどによって、お手入れを楽にしたものが多くでています。
タイルの壁からキッチンパネルにすることで、目地がなくなりキッチン周りの掃除が大変楽になります。
キッチンパネルは表面に特殊な加工がされているので油汚れ等が付きにくく汚れにくい素材です。
また汚れても拭き掃除で簡単に汚れが取れます。
オプションで食洗器を付ける事で毎日の洗い物が楽に!!手荒れの防止にもなります。
最近の食洗器は技術の向上で手洗いより節水ができたり、除菌機能がついたり、腰を屈めず操作ができたりと魅力がたくさんあります。
節水・節湯水栓で光熱費を削減
無意識のうちに給湯器をしないような節湯水栓があったり、空気を含むことにより少ない水量で洗うことができる節水型水栓があったりと水道代やガス代を削減できる水栓が当たり前になってきています。
また、洗うものによって切替えができる水栓や、ハンズフリーで使用できる水栓等各メーカーからさまざまな水栓が出ているのも要チェックです。
あと、何を言っても最新のシステムキッチンにすることで毎日台所に立つのが楽しくなります。
ステップ2 キッチンのプランニングのお話
キッチンスタイル
- クローズドキッチン
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ダイニングからも見えず独立した空間で調理に専念できるキッチン
・多少散らかっていても目につきにくい
・臭いや油煙がダイニングやリビングに流れにくい
・調理に専念しやすい
・家族とのコミュニケーションがとりにくい
・夏場は熱気がこもりやすい
- オープンキッチン
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ダイニングとひと続きで構成された明るく開放的なキッチン
・配膳がスムーズで動線が短い
・ダイニングやリビングからも採光が取れる
・家族で料理ができる
・比較的小さめの間取りでも設置できる
・散らかっていると目につきやすい
・臭いや油煙がダイニングやリビングに広がりやすい
- セミオープンキッチン
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カウンターや袖壁等でゆるく区切られたキッチン
・ダイニング側を見渡せるので、小さな子どものいる家庭でも安心
・家族とコミュニケーションを取りながら料理ができきる
・開放感と広がりのある空間づくりができる
・臭いや油煙がダイニングやリビングに広がりやすい
・広い空間が必要となりがち
キッチンレイアウト
- I型
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シンク・コンロ台・調理台を横並びに配置するタイプのキッチン。
作業がすべて横移動となるため、リフォームの際にはシンク・コンロ台・調理台の位置関係(=順序)やスペース取りには配慮が必要となります。
シンクや調理スペースが狭くならないように注意が必要。壁や窓に向かうオープンキッチンやクローズドキッチン、
対面式にすればセミオープンキッチンのいずれのリフォームにも対応可能です。
- L型
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文字通りL字型に配置するタイプのキッチン。
調理スペースが広く家事動線を短くできるのが特徴。コーナー部分がデッドスペースにならないように配慮が必要です。
配置の仕方によってクローズにもオープンにもセミオープンにも対応できる形です。
- U型
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U型といっても、楕円形に造るわけではなく、「コ」の字型に配置するタイプのキッチン。
シンクやコンロの位置取りは自由。両端の部分の延長線に冷蔵庫や食器棚などを配する場合が多いため、リフォームにおいては、家具の位置関係を考慮することが不可欠です。
三方を囲むのでクローズドキッチンに向いています。
- アイランド型
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キッチン台をダイニングのどこの壁にもくっつけずに設置するタイプのキッチン。
解放感が高く、動線も自在。また、キッチン台をはさんでどちら側にいても作業できるため、複数の人がお料理をする際に便利な配置です。
ホームパーティなどを行いたいというご家庭にはおすすめのレイアウトで、オープンキッチンとなります。
理想のキッチン
調理作業上の動線をチェックする場合、「シンクの中心」「加熱調理機器の中心」「冷蔵庫の中心」を頂点とする三角形を考えます。
この三角形をワークトライアングル(作業の三角形)といって各辺の理想の長さは次のようになっているようです。
・シンクの中心から加熱調理機器の中心まで 120?180cm
・シンクの中心から冷蔵庫の中心まで 120?210cm
・加熱調理機器の中心から冷蔵庫の中心まで 120?270cm
三辺の総和は『360cm以上600cm以下』が適当とされています。
各辺の距離が長すぎるとむだな動きが多くなるので、疲れる原因になります。
また、短すぎると調理や配膳スペースが不足したり、設備機器が使いづらくなったりして作業効率が悪くなります。
正三角形に近い程理想とされています。
キッチンの通路幅は90㎝を目安に確保
あこがれの広いキッチン。とはいえ、むやみに広すぎても使いにくくなることが。通路の幅を広く取り過ぎると、作業するたびに余分に歩かなければならず、動作に無駄が出てきます。
逆に狭すぎても、引き出しをあける際にいちいち引き出しの正面から逃げなければならず、面倒なもの。使いやすい通路幅は、90cmが目安です。最低でも75cmは確保しましょう。
ステップ3 リフォームの流れを確認しましょう
①現地調査
まずは現地の調査を依頼しリフォーム業者と一緒にプランニングを行います。
その際、ヒアリングを行いますのでわがままを存分にお伝え下さい。
工務店がご希望をくみ取り出来るだけ理想のプランと見積書を作成致します。
②ショールームで商品確認
リフォーム業者からプランを受け取るとそれを持ってショールームで商品確認をします。
そこで注意!!
全てのメーカーのキッチンを見にショールームへ行くのはなかなか難しいです。
また、どこも素敵で決めきれない・・・。
そんな負のスパイラルに陥ってしまっては、せっかくのリフォームが楽しく無くなってしまいます。
まずはリフォーム業者が公平な目でお客様が何を一番重視されているかをくみ取り3社程選定してプランを作成いたしますので、まずはその3社のショールームへ商品を確認しに行くとスムーズに商品選びを行うことが出来ると思います。
ショールームへ行く時は、事前準備をシッカリして行きましょう。
・家の図面を準備して行く
・リフォーム後も使いたい家具のサイズはメモしていく
・現状のキッチンをカメラで撮影し持参またはプリントアウトして行く。
・休日は混みあうので予約をして行く
・お盆休みなどの休日、受付時間は事前に確認
・歩きやすい靴で行く
・脱ぎやすい靴で行く
ショールームへ行った際は
・キッチンでは実際の炊事手順をイメージして動く(エアクッキング!)
・実物を見ると良いものが欲しくなる(予算を忘れない!)
ショールームと我が家ではここが違う
- 広さ
- 家に取り付けてみたら大きさと圧迫感に驚いた、という失敗があります。
ショールームは広く、天井が高く、間仕切り壁が無いので、実際の商品が小さく見えることを知っておきましょう。
- 明るさ
- ショールームとわが家では色のイメージが違うことがあります。
ショールームは特殊な照明器具を使って商品を照らしてありますので、色が明るく見えます。
- 高さ
- ショールームでは靴をはいています。
家の中では靴を履いていません。その高さの差を忘れずに。
ショールームでは靴を脱いでキッチンの前に立ちましょう。
(理想のキッチンの高さは身長÷2+5㎝)
③工事開始
ショールームで商品を確認し、見積り金額や内容にご納得して頂くと、いよいよ工事です。
次は工事についての知識を手に入れましょう。
・リフォームする時に自分で何を準備したらいいの?
・どんな工事をするの?
・何日くらいお料理ができないの?
そんな不安な声が聞こえてきそうですね。
キッチンリフォームの準備として事前にお客様がしなくてはいけない事は・・・
そう、キッチンの中に入っているものをすべて出していただく事です。
考えただけでも、大変・・・ですよね。
ただ、ごっそり出して、リフォームしたら全部戻すのでは残念です。
この際、使っていないものと使っているものを分類して、新しいキッチンには、必要なものだけを入れるようにしましょう。
リフォームは整理整頓の良い機会です。
また、同時に壁紙や床のリフォームもセットで行うのであれば、食器棚等の中身も全部出さなくてはなりません。
その際リフォーム業者に段ボール等を用意していて頂くと便利です。
冷蔵庫は、電源を抜いたり、中身をすべて出すということは難しいので、今あるお部屋内でコンセントの届く範囲ないで移動する場合が多いです。(リフォーム業者で行います)
準備ができたところで次はどんな工事をするのか写真を使って順に見ていきましょう。
工事内容
1日目
撤去・解体工事
既設のキッチンを撤去し、壁のタイル等を解体致します。
給排水管・ガス管・電源の移設工事
既設のキッチンと新たに設けるシステムキッチンとは給排水管の位置が変わりますので新たに設けるシステムキッチンの位置に合わせて給排水管の位置を変更致します。
また、照明器具やレンジフードの電源の確保を行います。
ガス管もビルトインコンロに合わせてガス管を移設致します。
メーカーが仕込み工事の確認に下見へ来ます。
2日目
壁の下地張り
壁にキッチンパネル等を張る場合は下地作りが必要です。
3日目
システムキッチンの据付
メーカー指定の据付工事業者が商品を持って据付に来ます。(メーカーの責任施工)
4日目
給排水管・ガス管の接続工事
昨日設置致しましたシステムキッチンとそれぞれの設備管との接続を行います。
工事の完成
工事完成後、メーカーよりシステムキッチンの取扱い説明やお手入れの方法の説明に来て頂きます。(コープ住宅の場合)
流れはなんとなくご理解いただけましたか?
お料理が実際できない期間は、工事内容によっても若干異なりますが、だいたい上記の写真の期間はお使いいただく事が出来なくなります。
ちなみに、
みなさんその間どうやって過ごされているかと言うと・・・
①鍋・焼肉など卓上コンロで済ませられるものにする。
②食器を洗ったり料理の準備は洗面所を利用する。
③お料理を全くせず、外食ですませて「料理しない日々」を満喫する
④近くのご家族の自宅へお邪魔する
だいたいこんなところだと思います。
みなさん、意外にもこの期間を奥さまの休息日ととらえている方が多いです。
毎日三食の食事造りから解放される・・・
主婦にとってお財布は痛いですが、天国ですよね。
そう考えて頂けるとリフォーム期間も楽しんでいただけると思います。